本のある風景 『イバラ交』 浦 歌無子


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  大丈夫 どんなかたちになってもわたしが覚えている
  あなたがあなたのことを忘れても私が覚えている
  あなたがわたしの耳を覚えていてくれるように

                 「雨遣いRの話」より部分  『イバラ交』 浦 歌無子  思潮社

2014年

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あけましておめでとうございます。
新年のご挨拶が遅れました。
昨年より不調で、PCでの作業をできるだけ休んでいました。ご心配いただいた方もいらっしゃるかもしれず、申し訳ありませんでした。お手紙などの返信など遅れていますことをどうかおゆるしください。

今日は、今年初めての満月です。
今年は、新しいことを始めたいと、思い立って久しぶりに芝居を観に行きました。
去年から、また好きだった美術館によく足を運ぶようになりましたが、今年はもっと、いろんな場所に行き、美しいものを見て、たくさんの人に会いたいと思います。
そして、この5年ほどは、年に1、2回の自分のライブをするのが精いっぱいといった感じでしたが、今年は、いつもと少し違った形でも、お目にかかることができるよう努力いたします。どうか楽しみにしていてください。 

これからどのような一年が開かれてゆくのでしょうか…
日々を私自身が、創造していることを忘れないようにしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさまにも穏やかで実りのある、素晴らしい一年となりますように。



大いなる魂を育てるのは、私たちなのです。そして、私たちが良くなるか悪くなるかによって、私たちの住む世界は良くも悪くもなります。そして、そこで愛の力が役に立つのです。なぜなら、私たちは愛する時、もっと良くなろうと必ず努力するからです。

(『アルケミスト 夢を旅した少年』  プロ・コエーリーニョ )

メッセージより「フォルテピアニシモ vol.9」


今回も、劇的に玄妙に変化する声と音と光によい気持ちに酔わされた感じです。
1部は聴衆も現在の自分の問題として責任を負っているのだと感じながら聴いておりましたが、2部に入ると、我を忘れて楽しむことが出来ました。生きて生かされる喜びなのでしょうか。
3部は今ここからの出立なのだろうと思いますが、全身に元気を頂けた感じです。

『春を恨んだりはしない』


この冬は寒さが一段と厳しく、乾燥も強かった。
一日中加湿器を付けていても、乾燥したままだったのが、押し寄せるように春がなだれ込んでくると、加湿器を付けていても上がらなかった領域まで一挙に湿度も上がった。
空気も優しくなり、人もコートを脱いで歩いている。
春は、潤んでいる。
太陽や時の流れは、偉大だと改めて思った。 
人間が、いや私が立ち止まっていても、時だけは容赦なく、また慰藉のように流れる。
遅れていた梅の花が咲きだし、沈丁花の蕾も膨らんでいる。
そして、寒さに縮こまっていた私も、また動き始める。

また3月11日が巡って来た。
やっとやってきた春だが、この春を、どんなに苦しい気持ちで迎えている方々がいることだろう。
震災を題材にした映画の予告シーンを観て、頭の中が冷たくなり、胸がつまり、息が苦しくなった。
遠くにいた私には、ただそれだけなのだが、それでもなお、ただ悲しいとか苦しいとかではなく、私自身も生涯消えない傷を負った。直接的な被害を受けなかった多くの人達も同じだと思う。

この時も、大切な人や居場所や仕事を失い苦しんでいる方々、復興や回復のために身を捨てて働いてくださっている方々、無念のまま亡くなった方々、そして、今なお、自分の利益のために容易く人を傷つけ踏み躙る人達のことを私は忘れない。
私にできることは、あなた方を決して忘れないと、そして、人の力と未来を信じると言い続けることだけだ。
共に忘れないこと、祈ることしかできない。



自分に都合のいい神を勝手に奉ってはいけない。
今回の震災を機にぼくは何度か山浦玄嗣さんの言葉を聞く機会を得た。先日の講演で彼は(ぼくにとっては)驚くべきことを言ったー
祈るとは自分勝手な願いを神に向かって訴えることではない。祈るとは、自分は何をすべきなのか、それを伝える神の声を聴こうと耳を澄ますことである。教えを乞うことである。自分は斧なのか、槌なのか、あるいは水準器なのか、それを教えてほしい。それがわかれば、神意のままに身を粉にして働くことができる。

  (『春を恨んだりはしない』 池澤夏樹 中央公論社)

雨水

早いもので、あっという間に2月も終わろうとしている。
今年の冬は長かった。
一月二月は、私にはなかなか辛い時期で、花の香りを頼りにしている。

いつも雀に食べ物をあげていて、春には雛まで連れて遊びに来たりして可愛いのだが、野鳥は甘やかさないほうがいいとのことで、冬にたまに少しだけにしていた。
いつも以上に寒かったものを、年が明け、お米をまいても、いつも来ていた雀が来ない。
この冬を乗り越えることができなかったのかと思っていた。

節分で豆をまいても、今年は食べてくれるものがいないことを寂しく感じていた。
けれども、外の豆を食べやすいように割ってあげ、しばらくそのままにしていた。すると、明け方に窓辺で声がする。どこに行っていたのだろうか。また雀がやって来た。喜んで食べている。
近所では、樹に蜜柑を半分に刺してあり、メジロがうれしそうに食べていた。


比較的温暖なこの地でも、何度もみぞれや雪が降ったので、そういう時は、多めにご飯をあげると、私の窓辺にも二匹で来ていた。
冷たいみぞれに降りこめられた休日も、一緒に雪をかぶった山を眺めながら、この冬も、無事に生き抜くことができたことを小さな命と共に喜ぶ。

手のひらに乗るほどの小さな雛人形を出して飾る。

あと、もう少し。
春は、すぐそこまで来ている。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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立春ポエトリーリーディングライブ

2月3日(土)下北沢lete
ナマステ楽団
(末森英機+
ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ)
+伊津野重美

Open 14:00 / Start 14:30
Charge 予約 ¥2,000 + drink
当日 ¥2,300 + drink

チケット予約  
http://www.l-ete.jp/live/1802.html#d03

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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