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散華

前日に会った友人のお陰で、ようやく私にも春が来たらしく、立春の日に初詣にやっとゆくことができた。
昨年の初詣で、そこでもとめた折鶴のかたちのお守りは、厄を落としてくれたのだろう。半月もしないうちに不自然な形に切れてしまっていた。
ようやくそれをお返しし、御礼のお参りをすることができ、ほっとする。

八幡宮には、上らなければいけない石段がある。そこを昇りきると、向こうに海がある光が見えて気持ちがよいのだが、初詣に来ると、その階段でいつも思う。
あと何度、母とこの石段を上ることができるのだろう…
去年は大銀杏があったが、その後に倒れ、ショックを受けた。
今は残った幹の成長が待たれる。


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初めてのブラッスリーで色鮮やかな鎌倉野菜のランチとデザートを食べた。
プレートの上も、もう早春の彩りがうれしい。
今年も無事に母といる喜びを噛みしめた。


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お参りを済ませてから、アフリカにいる人に日本のお菓子と本をやっと雪ノ下で投函する。
海を渡り、半月を経て友人の手に届く。
それにしても、最近、友達と話して出てくるのは、いつも「許し」のことだ。
それは、難しく、私にも、おそらく一生取り組まなければならない大事なテーマだ。

年をまたいで『詩と死をむすぶもの 詩人と医師の往復書簡』を読んだ。
死にゆく人の前で、詩人は、詩は、はたして何をできるのだろう…
そのなかで、自分達から母を奪った父を許さない息子達のエピソードが心に残った。
ホスピスで死にゆく父は既に声も失くし、「イマまで、イロイロと、スマナカッタ。ユルシテクレ」と紙に書いて許しを乞う。息子達は、「今ごろそんなことを言われても遅いよ」と、その紙切れをベッドサイドの下のゴミ箱に捨てたそうだ。
子供達を奪われたまま一人で死んでいかなければならなかった、その母と、幼いまま母を奪われ、その死に目さえ知らされなかった息子達の心情を思うと、私には、その息子達を責めることはできない。かといって、おそらく同じようなことも割り切ってはできず、許せない自分のことを責め、苦しみ続けるだろう。
誰も悪人ではなく、人間なだけなのだ。そして、ただ弱いだけなのだ。

許すことは難しい。
許しについて考えている人は、おおむね許すことができない自分を責めている。
許すことができない人を、他者は責めてはいけないと思う。
人を許す前に、まず人は自分を許してほしい。。

そんなことを考えていたら、ツイッターで乙武洋匡さんが、「人生を楽しむためには何から始めたらいいですか?」との問いに、こう答えていた。
「自分を許すことから。」
そして、そのツイートは、わずか15分で、100人以上にリツイートされていた。
https://twitter.com/h_ototake


26.jpg


母を待つ間に、散華をもとめた。
散華の花びらは、なんとなく桜の花びらのようなイメージで思っていたが、それは蓮の花びらだったことを改めて知る。
散蓮華とはいうものの、蓮の花びらはずいぶん大きいため、それを撒くことへ思い寄ることができなかった。
仏は、大きいのである。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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フォルテピアニシモ vol.14
 
~ Keep the holy fire
       burning ~

伊津野 重美 朗読

2016年11月3日(木・祝)
12:30 開場/13:00 開演

場所:STAR PINE'S CAFE

前売・予約¥2,500円+1drink
ペアチケット前売・予約のみ
     ¥4500+2drink
当日¥3,000円+1drink
チケット前売発売10月3日より
 前売は店頭販売かweb予約
予約アドレス
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

STAR PINE'S CAFE
http://www.mandala.gr.jp/

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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