「有元利夫展 天空の音楽」

ドレスコードは、音楽

と告げると、歌ってもいいの?と言っていた人は、オルゴールボールを持って来ていた。
それらは、どちらもドレスコードになりません。
私は、その人、ひろえみちゃんと一緒に、えみえみで出演した時に、金沢蓄音器館で買っていた、おそろいの音符のブローチを。

一昨年の夏の「舟越桂 夏の邸宅」も、とても印象深い展示であったが、今回の「有元利夫展 天空の音楽」も、会場と合っていて、とてもよかった。その時のドレスコードは木で、えみちゃんからもらった木のペンダントを着けて行った。ドレスコードと言っても、少し割引になるだけだが…

庭園美術館は、大好きな場所でよく来ているが、ソファーで休んでいると、あの邸宅のなかに、有元利夫の絵と、えみちゃんが立っているのが見えるのは、いい画だった。

岩絵の具などを使って、フレスコ画のような独特の静謐な世界を創り出した有元利夫は、38歳で亡くなっていた。
静かな世界に、ほとんど人は一人。その顔には、どれも微笑みはなく、天上からは花びらが降り、あるいは、人は天上へ向かう。
音楽を愛し、絵には音楽のタイトルが付けられていたものが多かった。楽曲も作り、自身が吹いていたリコーダーも、お手製の木箱に入っていた。

自画像を初めて観たが、他の絵とは全く異なり、暗く荒々しい筆致で絵の具が殴りつけるように盛られ、目も口元も黒く影になり、ほとんど判別できない。
これは、自分が嫌いな人の絵だ。傷ましい…
だが、その横に、これも画家の妻を描いた絵が並んでいて、これも他ではみない感じの、だが、明るい色彩で現実的な感じに描いてあり、救われる気持ちがした。

画家を捕らえていた暗い思いは、なんだったのか…
現実ではない、ここでない場所を描き続けてゆく必要があったのだろう。
怒りも悲しみもない世界。
均衡の取れたバッロク音楽や様式を好んだのも分かるような気がする。

夕方に美術館を出ると、まだ暑く蝉が鳴いていたが、今年初めて見る見事な鱗雲が空に広がっていた。
よい秋の始まり…

私も、やや回復傾向で、やっと外に出られるようになった。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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立春ポエトリーリーディングライブ

2月3日(土)下北沢lete
ナマステ楽団
(末森英機+
ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ)
+伊津野重美

Open 14:00 / Start 14:30
Charge 予約 ¥2,000 + drink
当日 ¥2,300 + drink

チケット予約  
http://www.l-ete.jp/live/1802.html#d03

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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