ヤリタミサコさんのアンケートより「雨の匂い 虹の匂い vol.2」

それぞれのテキストとリズムが、それぞれの身体性に根ざしているのが
よくわかりました。

小夜さんは息が長く、キキさんは短い、と感じられます。
感覚と知性の分化していないあたりを、すくいあげにくい
感覚なのですが、これを言葉でも声でも繊細に伝えていましたね。

歌無子さんは、全体が波のようなんですね。他の人のテキストを読んでいても、
そのゆらめくような流れが底に流れています。

重美さんと有子さんの短歌のリズムは自然で、日本語として基本の強いリズムです。
これはお二人の身体深く根付いていて、強く凛として聞こえます。
ほかの三人が短歌を声に出しているときは、短歌のリズムというよりは
それぞれの身体のリズムとどこかで折り合っているようです。

歌無子さんのテキストを聞いていると、自分の身体のあちこちの骨、
空気の骨、建物の骨、海の骨、音の骨、水の骨、
いろんな骨を意識し始めるので不思議です。

5人が読む中で、循環するいくつかのフレーズがぐるぐる何度も出てきて、
浮遊するようでした。既視と未知と変奏と遁走と、フーガのようでもあり、
折りたたまれた時間のようでもあり、
意識の流れ、ストリーム・オブ・コンシャスネス、ヴァージニア・ウルフの
書法みたいでもあり、水の流れのような、夢の時間のような、
意識と無意識の境目のような、理性や常識という重力から離れて、
自由な無重力に遊ぶようでした。

おそらく、女性の感性は身体性に深く結びついているのだろうと思います。
そういう感性と、それを言語という知性による処理に載せる部分とは、
普通はそんなに近くないと思います。
でも、出演の5人はそれぞれがそれぞれの身体の奥から取り出した
感性の動きを、理性で抑え込んだりコントロールしたりすることなく
ピュアな一瞬として表現していました。
瞬時のきらめき、が、すーっと聞き手の心に・・・。

小夜さんの最後の挨拶が印象的です。
水平をはかる水準器のあわのような位置が、この会だと感じました。
少し揺れて、また、水平に戻って行くそのプロセスこそが
この会のポエジーです。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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フォルテピアニシモ vol.15
 
~ All can sing ~

http://paperpiano.la.coocan.jp/sing%20html.html

伊津野 重美 朗読

2017年11月3日(金・祝)
12:30 開場/13:00 開演

場所:STAR PINE'S CAFE

前売・予約¥2,500円+1drink
ペアチケット前売・予約のみ
     ¥4500+2drink
当日¥3,000円+1drink
チケット前売発売10月3日より
 前売は店頭販売かweb予約
予約アドレス
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

STAR PINE'S CAFE
http://www.mandala.gr.jp/

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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