秋野不矩展

ここも私の好きな美術館の一つ。
海辺にあり、振り返るとすぐそばに小高い緑が見え、胸が開く思いがする。
レストランからの海岸の眺めもよく、ついぼんやりと長居したくなってしまう。
展示室は石の彫刻の展示の時などにはカーテンが開けてあり、窓から海辺の景色が借景になる。

夏までばたばたしていて観たかった「マティスとボナール」を見損なってしまい、もうしばらく行くことはないかと思っていたが、ヤリタさんから勧められ「秋野不矩展」へ出かけてよかった。

日本画で、このように明るいインドを描いているのを見たことがない。
大胆なフォルム、大らかで自在であたたかな色と視線…
その土地の土を手づかみで掴み取ってきたような力強さ、とても人間を感じさせる画だった。人間と向かい合っている。

年譜を見ると、子供をたくさん産みながら、作品を発表し続けている。そして、離婚後、客員教授としてインドへ…
それから、繰り返してのインドへの旅。70歳かでマラリアで倒れている。
普通は、ここで怖くてやめるだろう。その後も繰り返し旅は続き、なんと90歳を越えた最後の旅では、アフリカまで行っている。そして、画を描き続けている。
この時代を生きてきた女性として、どんなに大変だったかと思うが、写真や映像で見るその人は、エキセントリックや気負いや荒さもなく小柄で柔和な人であった。

そして、卒寿の時の言葉…
画は、その作家の魂である。と。

朗読や歌集は、それは精魂を込めて創ってきたつもりだが、魂であるような短歌の一首一首を私は作っていると言えるだろうか…

ガンジス川の上方を飛ぶ雲は、鳥のようにも見えた。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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立春ポエトリーリーディングライブ

2月3日(土)下北沢lete
ナマステ楽団
(末森英機+
ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ)
+伊津野重美

Open 14:00 / Start 14:30
Charge 予約 ¥2,000 + drink
当日 ¥2,300 + drink

チケット予約  
http://www.l-ete.jp/live/1802.html#d03

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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