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舟越桂「夏の邸宅」
今日を逃すと来週は時間が取れないと思ったので、午前中いっぱい体調を眺めながら、えいやっと庭園美術館での舟越桂「夏の邸宅」へ行く。舟越桂の彫刻は、天童荒太の「永遠の仔」などの表紙で有名で写真などで知っていたが、ある美術館の常設の中に一体あり、それを一体と呼ぶのは正しい呼称か分からないものの、その美術館の今まで観てきた企画展など全てを凌駕するような力を感じ、打ちのめされていた。
それなので、この展示は特に、会期終了直前の人混みのなかで見たくなかった。
辿り着くまでの電車の中で空が曇り、そのうちに雨が降ってくるのを見ていたが、美術館に着く頃には陽射しが戻っていた。近づくと都会の森に囲まれて、盛大な蝉の声に迎えられる。「夏の邸宅」に相応しい出迎えである。

まずは、ランチ終了間際に滑り込んで美術館のカフェで緑を眺めながら、木の器で涼やかな和食を食べ、お抹茶をいただいてから美術館に入る。ドレスコードが、「木から生まれたもの」であったので、ひろえみちゃんから前にいただいていた木のペンダントを着けていった。エントランスから既に一体の舟越のスフィンクスと、私の好きないつものラリックのレリーフに迎えられ心震える。

しばらくぶりであるが、ここには幾度となく足を運んでいて多くの展示を観てきたが、木の彫刻が旧い洋館と相俟って、かつてない素晴らしいインスタレーションになっていた。
一体一体向き合うと、涙ぐんでしまう。この静謐な力強さはなんだろう…
一度ぐるりと観てから、ビデオで制作過程を見る。
樟の木の丸太から削りだしてゆく過程を見ていて、漱石の『夢十夜』の第六夜、「運慶は、木の中に埋まっている仁王を掘り出しているだけだ」という部分を思い出していた。
最近の舟越の彫刻の目が素晴らしく、私は人形のそれのように、目だけは目玉職人(?)が作っているのかと思っていたが、これも舟越自身が木で丹念に作っているのを知って驚いた。

制作風景を見てから、もう一度見て回る。カーテンが閉められている部屋も日が巡って夕方になっているのが分かり、そうするとまた別な面持ちになるのだ。部屋にいる一体一体が存在しているだけでなく、息づいているようにそこにいる。
みなどちらかにかなり傾いているものが多かった。
生きている証?・・・彫刻としてのアシンメトリーが生むリズム?調和だろうか? 
そして、未来と過去を一望しているような視線…
具象から観念への飛翔…

舟越桂の世界と空間を堪能しきって、庭園で今度は外から建物を鑑賞して帰る。
緑の楓が美しい。秋には、さらに素晴らしいことだろう。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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フォルテピアニシモ vol.15
 
~ All can sing ~

http://paperpiano.la.coocan.jp/sing%20html.html

伊津野 重美 朗読

2017年11月3日(金・祝)
12:30 開場/13:00 開演

場所:STAR PINE'S CAFE

前売・予約¥2,500円+1drink
ペアチケット前売・予約のみ
     ¥4500+2drink
当日¥3,000円+1drink
チケット前売発売10月3日より
 前売は店頭販売かweb予約
予約アドレス
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

STAR PINE'S CAFE
http://www.mandala.gr.jp/

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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