dawn chorus

いつのえみのうつそみのゆめ

「オトダマフリ」岸原さやさんの日記より

月下美人とオトダマフリ

おととい、武蔵小金井で、いつのえみさんの朗読と、成田護さんの舞踏のコラボを堪能させていただいた。

今橋愛さんもいらしていて、隣りあい、息をのんで床つづきの至近のステージを見つめた。

コンクリート打ち放しの小空間が、神秘的な場に変容してゆく。

いつのさんの朗読を目に耳にするのはこれで三度目だが、いつも、いつでも胸がいっぱいになる。

いっしんな祈りのように、透明な気流があふれ、天から清浄な光が降りてくるように感じる。


その二日前の夜更け、自宅近くの奥まった街路で、月下美人が花開く姿に遭遇した。
育てるのに難しく、ましてや開花に居合わせることは更に難しい花である。
その家のドアを叩きたい衝動にかられながら、写真を撮った。
ストロボのせいか、純白の花は碧色っぽくうつった。

その、ひそやかな月下美人の像が、いつのさんの立ち姿に重なった。


「オトダマフリ」と題されたステージは、最後に朗読と舞踏が渾然一体となって終わった。

銀色の球状の不思議な音響道具を左右の手に持ち、成田さんが舞う。
電子の「オトダマ」は音の玉であり、音の魂なのだろう。
それは、ひどく幻想的で、いつのさんが朗読する言霊と、よく響き合っていたのだった。



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