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『ルック・オブ・サイレンス』

インドネシアで起きた大量虐殺の加害者たちを追った『アクト・オブ・キリング』のジョシュア・オッペンハイマー監督の、今度は被害者にスポットを当てた続編『ルック・オブ・サイレンス』をやっと観た。

1960年代のインドネシアで、およそ100万人が虐殺されたという。その犠牲者の弟が、加害者達に話を聞きに行くという恐るべきドキュメンタリー。

違う人種、違う宗教ですらない。同じ村に住む隣人が、名前も知っている若者を切り刻み、頭を刎ね、女の腹を裂き、乳房を切り落とし、咽喉を切り裂いて血を飲む。その様子を笑いながら楽しそうに話す者達は、その大量虐殺現場で、嬉々としてポーズを取って写真を撮る。命じた者達は、地位と名誉と財力までを得ていて、学校では偽の歴史が教えられ、そして、被害者の遺族が、半世紀を経てまだ危険を脱していないで口をつぐみ、怯えて暮らしていることが、心底から恐ろしいと思った。

そして、加害者が誰か知りながら同じ村に住み続ける被害者の遺族の悲しみ苦しみと恐れは、決して癒えることがない。
豊かな緑をわたる風のさざめきと鳥の声が、人間の愚行と狂気を包んで、なおさら美しく悲しい。

非常な危険を冒し、困難な撮影を敢行したスタッフと、感情を抑えて加害者達と対峙し、自分があなたにそうやって殺された人間の弟だと静かに告白するアディさんの姿に打たれた。

これは特別な場所の特別なことではなく、たやすく陥ってしまう人間の闇について考えさせる作品であり、二度とこのようなことが起きないよう、私達は学ばなければならない。
貴重な作品だが、苦しくなり過ぎてしまう人は、観ないで自分を守ることもまた、一つの勇気と思う。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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立春ポエトリーリーディングライブ

2月3日(土)下北沢lete
ナマステ楽団
(末森英機+
ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ)
+伊津野重美

Open 14:00 / Start 14:30
Charge 予約 ¥2,000 + drink
当日 ¥2,300 + drink

チケット予約  
http://www.l-ete.jp/live/1802.html#d03

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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