ヤリタミサコさんのアンケートより「フォルテピアニシモ vol.12」


Rejoiceは、大げさでない静かな口語の言葉使いで、心に深く響く内容でした。
「これは不幸ではなく、むしろ幸福に近い」と、悲しみをばねにして
強く生きる女性たちが、勇気につなげていく。
激しさを抑えた表現における“美”が、静かに存在していました。

私も朗読者として痛感するのが、言葉の内容に心動かされている自分と、
音声にするために感情を抑えた表現、抑え過ぎない表現、とのバランスがむずかしいのです。
えみちゃんはそこのところを、実に熱く冷静に、たんたんと困難なことをやっていました。

「いちめんのなのはな」が、素晴らしい音韻のリズムと音の高さでした。
チェロのピチカートと「むぎぶえ」のところもぴったり!
外国人にも、わかる音声詩のリアライゼーションとして、めざましいパフォーマンスでした。
これを聞くと、日本語の詩のイメージの豊かさをしみじみと感じます。

「雨ニモ負ケズ」から背景にお月様が共演してくれて、
「永訣の朝」ではチェロがすすり泣く声の息のようでした。
森重さんのチェロは、時にファドのように聞こえ、暗い情熱に触れた感じです。

「ひかりの素足」は、えみちゃんの声は精霊のようで、天上界と地上の間に位置する声なのだと思いました。
だから賢治がよくあうのかも。

峠三吉の詩は、私はもう少し強く怒りをこめてもよいと思いました。
ひらがなの奥の強さの手ごたえを感じたいのです。

第一回から聞かせていただいたフォルテピアニシモが12回をむかえました。
でも、えみちゃんはいつも初心の魂のふるえを持ちつつ、
それでいて、朗読者としては進化しています。
テクニック的にも、精神的にも、です。
稀有な表現者です。心からそう思います。
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

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立春ポエトリーリーディングライブ

2月3日(土)下北沢lete
ナマステ楽団
(末森英機+
ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディ)
+伊津野重美

Open 14:00 / Start 14:30
Charge 予約 ¥2,000 + drink
当日 ¥2,300 + drink

チケット予約  
http://www.l-ete.jp/live/1802.html#d03

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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