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アンケートより「フォルテピアニシモ vol.6」
Ⅰ 光の微妙な効果が印象的。
  ほの白い光、黄緑の光、電球の彫刻的な光が
  チェロの音色を優しくしたり厳しくしたり、絶妙な味わいがあった。
  それらを超越する、朗読の声が生のたくましさを自覚させ、
  伊津野重美さんの世界がゆるぎないものとして、実感できた。

Ⅱ 朗読を楽しめた。伊津野重美さんが作品化していたからであろう。
  どこからか元気がわいてくる、朗読であった。

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ヤリタミサコさんのアンケートより「フォルテピアニシモ vol.6」
Ⅰ部では、全体に「足」がつながって展開されていました。
生命の象徴が、人間存在としての象徴が「足」なのでしょう。
賢治の痛い足が光太郎の「足を投げ出して」とつながっていく、素晴らしいセレクトと構成です。
賢治では、Buddha(?)の声がイコールえみちゃんに聞こえて、イチローの悲しい声の印象が、最後はBuddhaの慈悲の声になってほっとしました。

えみちゃんは、観音さまです、ホント。

「レモン哀歌」は何度もくりかえし読まれていますが、今回とても深くなりました。
前回はレモンの香気が感じられたのですが、今回は、人の臨終の床にズンと立ち会ってしまった気がします。
この詩は、レモンでも智恵子でもなく、「人の死」の詩なんだ、とわかりました。
哀歌(エレジー)という感傷的な甘さを含まずに、「死」と対峙し、受け止めるという決然とした意志が、えみちゃんの声から見えました。

チェロの低い弦をはじく、ボンという音が効果的で、心臓の鼓動のようで、安心したり動悸が速くなったり、という感じでした。
レモン哀歌のチェロは強い悲しみが表現されていて、心打たれました。
悲痛な叫びのようであったり、心が声を出している、と聞こえます。
言葉とチェロが、それぞれの媒体を超えてしまって、声でも楽器でもなく、魂だと思いました。

Ⅱ部では、「紙ピアノ」の「損なうという語」の連作で、この3つの歌の強度が増したなあと思いました。
おそらく印刷された歌集の中にいたときより、えみちゃんの声と共に強く育っていったのだと思います。
痛さが強かった言葉たちが、痛さを内包しつつも、悲しみという薄膜をまとうスピリッツになったような気がします。

笹井さんの作品では、えみちゃんの別な面が出てきてすばらしい。
悲しさを地底にかかえこみつつ、表面にはほがらかな優しさ漂う風を吹かせている大地、でしょうか。
フォルテピアニシモの2回目のときに引き出されていた、えみちゃんの地母神的な要素が、笹井さんの作品で表現されているようです。

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アンケートより「フォルテピアニシモ vol.6」

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素晴らしかったです
はじめのチェロのソロのあとの長い沈黙がよかったです
その沈黙でいろいろ聞くための心の準備ができた
もりしげさんのチェロが超絶すぎて
宮沢賢治の朗読がおわった後のよいんが消えたそこ以外は
のえみさんの朗読を後ろから支えていてきいていて気持ちがよかったです
(男性)



生きている言葉言葉言葉言葉のシャワーを浴びました。
懐かしくて、新鮮で、たくさんの気持ちで心が一杯に。
消えないように大切にします。
ありがとうございました。
(女性)



しょうめいがとてもきれいでした。
特に天井からつるしてたライトが好きでした。
詩と童話が良かったです。特にBirthと言う詩に心が動きました。
伊津野さんのスタイルがどくとくでした。
初めて見て聞く朗読ありがとうございました。
とてもおもしろかったです。色々な感じょうがつたわりました。
(女性)



観に来てよかったです。おつかれさまでした。
笹井さんのところでは、涙が止まりませんでした。
余韻に浸りたいので、このまま帰ります。
(男性)



今回は、前半の文学作品朗読が、圧倒的に良かったです。
(女性)



このような朗読ライブには初めて見ました。
ものすごくよかった。
(男性)


水持順子さんのアンケートより「フォルテピアニシモ vol.6」

本当に来れて、よかったです。
段々と、いつのさんが別世界から、この世に
伝言しにこられたように思いました。
“紙ピアノ”の短歌、いつのさんの声から聞くと、
また力を持って私に響きました。
どれも美しいですが、私は特に短歌に感動しました。
どうぞ、この朗読をまたして下さい。


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片瀬捨朗さんのアンケートより「フォルテピアニシモ vol.6」
ステージに誰が居たのでしょう?
声、音、光、風、
もう僕にはわからなくなりました。
2回目の経験でしたが、さらにパワーアップした気がしました。
毎回、心の中に重りが下がります。
伊津野さんのステージを思い出せば、僕は落着きます。
心の重り、浮き上がらないための。


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                                                  田中 流

北里義之さんの日記より「フォルテピアニシモ vol.6」
伊津野重美:フォルテピアニシモ 

歌人の伊津野重美(いつの・えみ)が主催する朗読会「フォルテピアニシモ」の第六回公演が、吉祥寺のスター・パインズ・カフェで開催され、チェロ奏者の mori-shige がゲストに迎えられた。「フォルテピアニシモ」への mori-shige の参加は、すでに複数回におよび、たんに詩の朗読にふさわしいサウンドが欲しいというだけではなく、言葉にふるえるような固有の感受性を発揮する伊津野重美が、ステージに立っていて安心できる、選ばれた演奏家ということのようであった。さらに、mori-shige が参加した第一部の冒頭では、鬼にこずかれて地獄を裸足で歩く小さな兄弟が、仏の言葉で救われてゆくという宮沢賢治の童話「ひかりの素足」が朗読されたのだが、宮沢賢治は mori-shige も深く共感することのできる文学者のひとりだという。「セロ弾きのゴーシュ」の作家ということも縁起のひとつをなしているだろうか。つまり、伊津野重美の朗読は、mori-shige の世界をも照り返すようなものになっているのである。「フォルテピアニシモ」において、インプロヴィゼーションのライヴよりずっと小さなサウンドで奏でられた mori-shige のチェロは、いつもと変わらずに逸脱的なノイズでありながら、即興的な自己表現をおこなうことなく、朗読によって出現する言葉にサウンド環境を提供し、伊津野の声にそっと寄り添い、詩の内容を音でわかりやすく解説するようなものであった。即興演奏では聴くことのできない mori-shige 音楽のもうひとつの側面が、こうしたところにあるのかもしれない。

朗読によって言葉を過酷なまでにサウンド化していく吉増剛造のパフォーマンスなどとくらべると、和歌という伝統的な文学スタイルによって言葉を彫琢してきたからであろう、「フォルテピアニシモ」の世界は、様式化されたオーソドックスなものだった。宮沢賢治、立原道造、高村光太郎といった先人たちの言葉に声を投げかえし、歌集『紙ピアノ』の世界を語りにもたらし、昨年他界したという詩友の笹井宏之に追悼を捧げる。歌人と演奏家は、暗転をはさんで、突然、まるで亡霊のようにステージに姿をあらわすだけで、来場してくれた人々に挨拶するために、会場を歩きまわったりはしない。日常性は遠ざけられ、すべては言葉に捧げる行為として演出されているのである。何度となくくりかえし詩人のからだをくぐり抜けた言葉が、ある種の聖痕を帯びて生まれてきたことを人々に知らしめるために、「フォルテピアニシモ」は様式性を必要とし、同時に、言葉を丁重に迎えるための儀式性を必要とする。そのような場所のつくり方というものを、ひさしぶりに体験したように思う。言葉が限りなく軽くなっていき、気がつかないうちに、現実感覚さえも麻痺していくようなインターネット時代において、このように身体と強固に結びついた濃密な言葉の場が生きられていることをしることは、大きな喜びでもあれば驚きでもあった。
 先行した mori-shige のチェロ弾奏に励まされながら、最初に声が言葉に触れようとする瞬間にみせる、ステージのうえの伊津野重美のためらいとおそれ、あるいは喜びと絶望、熱い飲物に触れたときの感覚を痛さとして受けとめる唇のふるまいがとても印象的だった。生と死にむきあい、その重さを計量するはかりのような言葉、いちど外に出てしまえば、とりかえしのつかない出来事として人々の心に渡されていく言葉のこわさというものを、伊津野重美はからだに刻みこんでいるようであった。出来事のことをいうなら、伊津野重美がそこにいるということが、すでにひとつの出来事なのだろう。



(北里義之 『サウンド・アナトミア―高柳昌行の探究と音響の起源』 青土社)

「フォルテピアニシモ vol.6 ~ 届かないかたち ~」プログラム
フォルテピアニシモ vol.6 ~ 届かないかたち ~」プログラム


                     詩・短歌 伊津野重美(*印)

Ⅰ  with mori-shige


「ひかりの素足」 童話 宮沢賢治


『天の猟犬』より  詩  末森英機
「いつかひかりの」  詩 小夜
「のちのおもひに」  詩 立原道造
「樹下の二人」  詩 高村光太郎
「レモン哀歌」  詩 高村光太郎




「ちいさな炎」  詩 *
『紙ピアノ』より  短歌 *
「れいこ」  詩 *
「Birth」  詩 *


「暁の夢」  短歌 *
『ひとさらい』他より  短歌 笹井宏之
「Lament」  短歌 *


「桜」「生命の回廊」  楽曲 笹井宏之


「ことたりない/三幕」
次は、2010年12月2日(木)三角みづ紀さんの企画「ことたりない/三幕」にて、私は20分ほど出演させていただきます。
三角さん、野村さんとも初競演でうれしいです。


当日、会場にて「生命の回廊」発売いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。


「ことたりない/三幕」
2010年12月2日(木)
開場19:00 開演19:30
予約¥2500 当日¥2800
(ドリンク別途)
会場:APIA40
東京都目黒区碑文谷5-6-9サンワホームズB1
TEL:03-3715-4010
http://www.apia-net.com/

ご予約はinfo@misumimizuki.comまで。

【出演】

-三角みづ紀ユニット-
三角みづ紀(詩人)
林隆史(g)
瀬戸尚幸(fretless-b)
井谷享志(ds,perc)
吉田一夫(fl)

-愚弁-
谷口和仁(うた、からだ)
狩俣道夫(Fl,Ss,Vo)
河崎純(Cb)
石塚俊明(Dr)

野村喜和夫

伊津野重美

不可思議/wonderboy
『生命の回廊』vol.2目次
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次回の発売は、2010年12月2日(木)三角みづ紀さんの企画「ことたりない/三幕」にて。
私は、20分ほど出演させていただきます。

*************************************************

 
 ◇ 「生命の回廊 vol.2」目次 ◇

笹井宏之  飴色時間/きっとうつくしいものを
伊津野重美  ちいさな炎
三角みづ紀  寝室にて。/窓にて。/台所にて。
浦歌無子  雨遣いRの話

ひろたえみ  Swing low
飯田有子  透明な卵
斉藤倫  短歌習作
ひぐらしひなつ  天の銀器
しんくわ  五月五日 八月十五日
伊津野重美  imperfection 
樋口由紀子  裏の紫陽花

樋口由紀子  虫であった頃に見ていた東京タワー
伊津野重美  断章 ― 桜 ―
ひろたえみ  ミトリズ

飯田有子  わたしの『ひとさらい』メモ・リミックス
ひぐらしひなつ 「闘わない歌人」の闘いかた、または世界との接続方法について
岸田将幸  詩を確かめる




『生命の回廊』vol.2

定価    1,000円
編集・発行 伊津野重美


  ◇執筆者プロフィール◇

飯田有子  Arico IIDA
  「かばん」所属 
  歌集『林檎貫通式』(BookPark)
  http://blog.livedoor.jp/nishiogi_parasol/

浦 歌無子  Kanako URA
  詩集『耳のなかの湖』(ふらんす堂)
  詩誌『水字貝』 (つきしろ書房)
  作品集『雲の指』『月の砂』『薄荷糖』他(つきしろ書房) 
  http://tsukishiro.net/

岸田将幸  Masayuki KISHIDA
  詩集『生まれないために』(七月堂) 『死期盲』(思潮社)
    『丘の陰に取り残された馬の群れ』(ふらんす堂)
    『〈孤絶‐角〉』(思潮社)

斉藤 倫  Rin SAITO
  詩集『手をふる 手をふる』(あざみ書房)
    『オルペウス オルペウス』『さよなら、柩』(思潮社)
    『本当は記号になってしまいたい』(私家版)
  絵本『いぬはなく』(絵*名久井直子/ヒヨコ舎)
  http://teofulteoful.seesaa.net/

笹井宏之  Hiroyuki SASAI  1982/8/1 - 2009/1/24
   未来短歌会所属  第4回歌葉新人賞受賞 
   歌集『ひとさらい』(BookPark)
   http://sasai.blog27.fc2.com/

しんくわ  Shinkuwa
  第3回歌葉新人賞受賞
  http://www2.diary.ne.jp/user/133371/

樋口由紀子  Yukiko HIGUCHI 
  「MANO」編集発行人  「バックストローク」「豈」同人 
  句集『ゆうるりと』(私家版)  『容顔』(詩遊社)
  セレクション柳人13『樋口由紀子集』(邑書林)
  共著『現代川柳の精鋭たち』(北宋社)
  http://ww3.tiki.ne.jp/~akuru/

ひぐらしひなつ  Hinatsu HIGURASHI 
  歌人、サッカーライター
  歌集『きりんのうた。』(BookPark)  
  http://hinatsu.air-nifty.com/sazameki/

ひろたえみ  Emi HIROTA
  書家、アーティスト  
  「<書>展~あらすじ 地下同行室の三日間~」
  http://www.enpitu.ne.jp/usr7/71107/
  http://www.amy.hi-ho.ne.jp/psfin/

三角みづ紀  Mizuki MISUMI
  詩人、小説家、音楽家
  第42回現代詩手帖賞、第10回中原中也賞、
  第18回歴程新鋭賞、2006年度南日本文学賞受賞
  詩集『オウバアキル』『カナシヤル』『錯覚しなければ』(思潮社)
  小説『骨、家へかえる』(講談社)
  http://misumimizuki.com

伊津野重美  Emi ITSUNO
  歌集『紙ピアノ』(写真*岡田敦/風媒社)
  写真集『ataraxia』(岡田敦・伊津野重美/青幻舎)
  詩誌『生命の回廊』発行・編集 
  朗読ソロライブシリーズ「フォルテピアニシモ」 
  http://homepage2.nifty.com/paperpiano/ 

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プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

********************

フォルテピアニシモ vol.15
 
~ All can sing ~

http://paperpiano.la.coocan.jp/sing%20html.html

伊津野 重美 朗読

2017年11月3日(金・祝)
12:30 開場/13:00 開演

場所:STAR PINE'S CAFE

前売・予約¥2,500円+1drink
ペアチケット前売・予約のみ
     ¥4500+2drink
当日¥3,000円+1drink
チケット前売発売10月3日より
 前売は店頭販売かweb予約
予約アドレス
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

STAR PINE'S CAFE
http://www.mandala.gr.jp/

**********************

伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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