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長尾早苗さんより『紙ピアノ』

ほしのたねの長尾早苗さんが、私の歌集『紙ピアノ』について、書いてくださいました。

『紙ピアノ』の刊行から十年となりました。
当時まだ幼いといってもよいぐらいだった方々が、いまこうして成人して、新しく読者になってくださっていること、また、その頃から成人する過程で大事にしてくださっている方もいて、感無量です。
私のこの歌集には、私の幼い頃からの気持ちの歌も実は多いので、若い世代の方々にお読みいただき、さらに共感をもっていただけますことは、たいへんうれしいです。
長尾さん、どうもありがとうございました。



絶望がそこに描かれていても、

生きたい、という色彩は消えないのだと思う。

ひとは簡単に「死」を口にするけれど、

本当に彼岸に行きかけたにんげんにはわかる、

生きることの彩りの豊さが。


人はみな体のまなかに臍をもつ不思議抱えて夜の爪を切る 重美


ブラインドの羽傾けて天上の光を入れる 強く生きたい 重美


花の香に強く打たれるどこまでもどこまでも歩いてゆきたい 重美


鮮烈に印象に残った三首を挙げました。

途中で、感激にふるえて涙が出そうになってしまってたいへんだったのだけれど、生きることの彩りを、今一度考えさせられました。

    (「長尾早苗のブログ」より)

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〔寺尾紗穂さんの選ぶ3冊〕 『紙ピアノ』ご紹介

十月に入った。緊張感が増して来る。
また、11月のソロライブ「フォルテピアニシモ vol.8 ~ Rebirth ~」に向けて、構成と台本書きの日々…

九月中には衰えなかった暑さも、日が短くなってくるのに伴い、朝晩は涼しくなり、どんどん湿度も下がってきた。
空に浮く蜻蛉に、揺れるコスモスに、そして、今日の凄いほどの月に、秋を感じて、喜ばしい。
どんなに異常気象とはいえ、必ず秋が来て、冬が来て、季節が巡り来ることが、ありがたく、愛おしい。



シンガーソングライターの寺尾紗穂さんが、〔寺尾紗穂の選ぶ3冊〕のなかで、平田俊子さんなどの御著書と一緒に、私の歌集『紙ピアノ』を選んでくださった。
ありがとうございました。
寺尾紗穂さんは文学者の顔ももち、また、そのたおやかな容姿や美声をもちながら、硬派でもあり、社会的な活動にも敬意を感じているアーティストであり、選んでいただいたことが、非常にうれしい。
またがんばろうと思う。

お言葉のように苦しい人達に、どうか届きますように…

なお、寺尾紗穂さんは、ライブもたくさんなさっています。
ライブや活動も、ぜひご覧ください。



   伊津野重美 「紙ピアノ

 朗読のパフォーマンスも圧倒的な伊津野重美の悲しくも美しい短歌集。
 心に重たい荷物を背負う人に。

   (〔寺尾紗穂の選ぶ3冊〕【エルパカ読書 】より)

黒瀬珂瀾さんより「日々のクオリア」にて『紙ピアノ』

今日は台風一過となりました。
台風で被害を受けられたみなさまお見舞いを申し上げます。
私もネットやテレビが午後から翌朝まで使えなくなっていました。たったそれだけでも仕事も息抜きもできず、不便なものでした。
今は、もうこれ以上、日本を痛めつけないでほしいです。


砂子屋書房のサイト「日々のクオリア」において、黒瀬珂瀾さんより歌集『紙ピアノ』から評をいただきました。

選んでくださった歌はどれも、歌集の骨組みのようものだと作者としては思うのですが、重過ぎるために時代に合わなかったのか、あまり引かれたり書かれることがありませんでした。
黒瀬さんに、これらの要の歌を真っ向から書いていただき、たいへんうれしく思っています。
歌集が出てから五年以上経ちますし、これも、震災後の、命や生きる意味を考える今だからこそなのかもしれません。
歌評は思いを汲んでくださったもので、私の歌人としての水脈まで深く届き、作者としては、非常にうれしいものでした。
短歌だけを読もうという態度が清潔であり、有り難いです。

せっかく残暑に蝉の歌を引いていただいていたものを私は、また暑さでダメージを受けて眩暈で苦しんでいました。そろそろお彼岸ですし、天候も体調も秋らしく落ち着いてほしいものです。

よき秋を… 



  背中から十字に裂ける蝉の殻 生きゆくは苦しむと同義

                       伊津野重美『紙ピアノ』

山田消児さん『短歌が人を騙すとき』において『紙ピアノ』

山田消児さんの評論集『短歌が人を騙すとき』(彩流社)の<第三章 歌人論の中の「私」>のなかの<歌が文学を捨てるとき>において、歌集『紙ピアノ』について言及いただきました。
ご理解が、私にはたいへんうれしいものでありました。
ほんとうにありがとうございました。



 私は、自らの心身の傷を直視することによって生まれたと思われるもう一冊の歌集を読んだ。伊津野重美『紙ピアノ』(風媒社、二〇〇五年)である。

  目醒めたる深夜わたしは横たわる私の首をこくりとしめる
  忘られし骨の檻(ケージ)に棲む鳥は羯諦羯諦(ぎゃあていぎゃあてい)吾の声で哭く

     ・・・・・(中略)・・・・・

 このような歌集であっても、歌を通して作者の境涯をできるだけ詳しく読み取ろうとする読者は少なからずいるはずである。『紙ピアノ』の場合、作歌に駆り立てられる心情の切実さが全編からひしひしと伝わってくるだけに、関心が作者その人に向かうのは自然の成り行きでもあるともいえる。
 だが、それにも関わらず、この歌集は、境涯にこだわった読み方を必要としない歌集なのだと私には思える。作品の成立に作者の体験が深く関わっていたとしても、結果としてできあがった歌の多くが、成立状況とは別に、それ自体で独立したひとつの詩的世界を作り上げているからである。読者は、ただ目の前にある歌の言葉から出発して、それぞれが自由に想像力の翼を広げさえすればいい。そこでは、行間に垣間見える作者の境涯を歌と重ねて読む読み方もまた、読者に与えられた数多い選択肢のうちのひとつであるに過ぎないのである。
         (山田消児 『短歌が人を騙すとき』(彩流社))

茂泉朋子さん『かばん』今月の一首 転載

伊津野重美 歌集「紙ピアノ」  風媒社 2005年

ラベンダーは種から香ることなどを太平洋を挟んで話す

伊津野重美の言葉は精緻で鋭利だ。短歌が文字として表現される時も朗読される時も、ブログなどで綴られる短歌以外の言葉についても同様である。その妥協を許さない真摯さは、危篤状態を経験するほどの健康状態や作品から伺える肉親との軋轢と絶えず向き合ってきた生育歴から、必然的に伊津野が身につけてきた生への真剣さであろう。二〇〇五年に上梓されたこの第一歌集も、漫然とした読みを許さない緊張感にあふれている。
 歌集全般を通し、病身との葛藤と生きる意志が歌われている。ひりひりするような短歌の数々は、それだけでも十分な力をもって読み手に迫る。しかし、もしそれだけであったら,この歌集は自らの痛みを吐露し昇華するという、筆者自身の癒しの過程としての役割しか担わなかったであろう。それでは伊津野の歌集や朗読が多くの人に希求されるものにならなかったはずなのである。
 掲出歌は『紙ピアノ』の中にある歌としては、右記のようなテーマからやや離れた視点で歌われている。上句の、ラベンダーの種子という生命の始まりがすでに固有の香をもつという気づきから、下句の太平洋を挟む対話へ。微視から地球規模への視点の広がりと、嗅覚から視覚への感覚の転換があり、主体と対話の相手との、距離を越えた結びつきが感じられる。極限に近い思いが綴られた歌集を読み進める中で、このような歌には、世界と他者をしっかりと受け止めた肯定感がある。苦しさに溺れることなく己の外界を愛する力。それが伊津野の短歌を、万人に響く祈りとしているのである。

                     茂泉朋子 『かばん』 2009年5月号
プロフィール

いつのえみ

Author:いつのえみ
伊津野重美 

第一歌集『紙ピアノ』
1st Album『ひかりの素足』
詩誌『生命の回廊』発行・編集。

********************

フォルテピアニシモ vol.14
 
~ Keep the holy fire
       burning ~

伊津野 重美 朗読

2016年11月3日(木・祝)
12:30 開場/13:00 開演

場所:STAR PINE'S CAFE

前売・予約¥2,500円+1drink
ペアチケット前売・予約のみ
     ¥4500+2drink
当日¥3,000円+1drink
チケット前売発売10月3日より
 前売は店頭販売かweb予約
予約アドレス
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f7f014c8172636

STAR PINE'S CAFE
http://www.mandala.gr.jp/

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伊津野重美 1st Album 

『ひかりの素足』
歌人伊津野重美による初の朗読アルバム。
ゲストにチェリスト森重靖宗を迎えて、
宮沢賢治の童話「ひかりの素足」と
日本近代詩の抒情世界を精緻に紡ぐ。

全9曲、48分。定価 2,500+税

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「生命の回廊 vol.3
『えーえんとくちから 
  笹井宏之作品集』特集号」

2011年11月刊行

井口和泉 浦歌無子 
岸田将幸 斉藤斎藤
斉藤倫 樋口由紀子
ひろたえみ 三角みづ紀
ヤリタミサコ 夕暮マリー
伊津野重美

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